中学で習ったけど忘れがちな「図形問題」の見方と基礎知識【その2】

図形問題が苦手な人「図形の問題を見るとどうやって解けばいいか分からなくなります…覚えておくべき公式や図形の見方、図形問題を解くコツ?などはありますか?

 

この記事ではこんな疑問に答えています。

 

  • 本記事のテーマ
図形の基本の”キ”から学びなおそう

 

  • 本記事の授業内容
  1. 円の図形問題では「V」と「W」を意識!
  2. 合同と相似問題では「X」と「Z」が大事!
  3. 「Y」は180°に注意!

 

初めに結論をいうと、図形問題は「VWXYZ」という5つの形を意識することで、サクッと解けるようになります。

うちの生徒さん達にも「VWXYZって横に書いて分析しな~」とよく言っています。

 

ちなみに、中学だと「VWXYZ」だけで大体片付きますが、高校になると「チェバ・メネラウスの定理」と「方べきの関係」といった考え方も加わってきます。

 

本記事を読むことで「中学で習ったけど高校でも役立つ”忘れがちな知識”」を再確認できます。

図形の基本のキから、図形ごとの見方、公式の使い方までわかりやすく解説しているので、ぜひマスターして帰って下さい!

この記事を書いたのは誰?
この記事を書いている私は、受験指導歴8年の現役塾講師です。 小中高と岩手ですごしたのち立命館大学に進学、卒業後は大手塾講師としてスカウトされ、のべ200人以上の中高生の勉強相談に答えてきました。

図形の基礎的なお話

 

図形の基礎を思い出せると、どこから手をつけていいか分かりやすくなります。

 

まず覚えてもらいたいのは「直線と線分の違い」について。

問題を解く場合や内容によって、意識して使い分けましょう!

  • 直線:関数のように延々と続くまっすぐな線
  • 線分:直線の中の一部分だけの話

 

次に、平行と垂直はとおおおおおおっても特殊!

地面に対しどう交わるのか、といった感じで「自然」の中での分析から生まれた感覚を大事にしてください。

  • 平行:絶対ぶつからない二本の直線
  • 垂直:地面と平行な直線にある一点から液体をたらした時の交わり方

 

高校数学の「図形の性質」や「図形と計量」といった分野では、このような基礎が重要になります。

カンタンゆえに忘れがちですが、ちゃんとした「平行」や「垂線」の感覚からのズレを意識すると見えてくる場合が多くあるので、必ず覚えておきましょう!

円問題を解く時は「V」と「W」を横に書いて分析しよう!

 

では、なぜ図形を考える場合に「V W X Y Z」なのかをお教えします♬

 

 まずは「V」の形。これは円と三角形の関係を表しています。図の線分ABの長さが等しく、もう一点が

 

ということで、「V」は線分ABを足として見たとき、Vの先っぽ「C」を考えてみると、円周角になります。円周上なら、線分ABを足として点「C’」をとれば、いつでも「C」と同じ角度になるんです。

 とくに、共通テストやセンター試験などで、相似な図形を見つけて、利用する場面で使うといいでしょう!意外と多くありますので、しっかり使ってね。

 

 

とにかく探すコツは、線分ABを探すこと! そこから円周の同じ点を探します。逆にいえば、同じ角度の二点を探して、線分ABの長さのように、同じ長さのものを探すと、同じ長さになります。ここで、角度を2つ、ダブルで考えるイメージで「W」を意識します。

 もう一つの「W」は、「円周角と中心角の定理」でしょう! やはり二つ!

 

 

「中心角=円周角の二倍」ですね!

忘れがちなのが、直線には角度180°が隠れています。

つまり、直径には180° が隠れているので、そこから円周角を取ると、いつでも円周角は垂直になります。

 

 こうやって、「角度を探すこと」と「三角形と円をイメージすること」で図形の感覚が飛躍的に伸びます。

是非、感覚的に身に着けられるように、中学の問題集などを見直してみるといいでしょう!

 

 当たり前、知っている、という場合ももう一度頭の中で、点を動かしてみるとどうなるかなど、確認しつつ行ってください。

合同と相似問題では「X」と「Z」が大事!

 

X」については、二本の線を交差させた時をイメージします。

すると、対頂角が出てきます。

 

 

 平行な線に、角度をつけた線を入れてみると下の図のようになりますね。

 対頂角は合同相似の関係を見つける時に、意外と忘れがち。ちゃんと点に集中すればすぐわかるので、相似の二組角がそれぞれ等しければ、相似ですからね。すぐに探せるようにしておきましょう!

 

 

 ここに、実は下の図のように、ゼットが隠れているようなイメージをもってください。

そうすると…

 

 

 平行な二本の線を分断するように線を引くと、Zが隠れていることがわかるのではないでしょうか!?

 ということで …

 「平行に~ 直線引いたら~ Z型」で、錯角や同位角を確認することができるようにしていただければいいでしょう。

 また、角が二つ同じってことは、組み合わせて…

 

このように「X」と「Z」を組み合わせると、超有名な相似の問題になりますね!

△ABE ∽ △DCEとなります。

△ABE ∽ △DCEの証明

対頂角であるから ∠AEB = ∠DEC……①

直線ABと直線CDが平行より、錯角であるから、 ∠BAE = ∠CDE……②

①②より、二組の角がそれぞれ等しいので、△ABE ∽ △DCE (証明終了)

 

【証明補足】

「対頂角であるから ∠AEB=∠DEC……① 」に注目して…

 ここ、Eがど真ん中ですから、Eから見てるんだよ、というイメージをしっかりつけておいてくださいね。

 また、△ABE ∽ △DCEを証明するので、目の動き的に、辺ABと辺DCが一緒だよ、辺BEと辺CEが一緒だよ、という動きでいきましょう!

他の部分でも同じように見直して、感覚を身に着けてください。

 本番ではしっかり流れるような目線ながら、分析を確実にできるように、何度も目の動きを確認し、場合によっては横に図を並べ直すなどして、しっかり見える化していきましょう!

証明に使う「合同と相似条件」の覚え方!

 

  • 合同条件
  • 3組の辺がそれぞれ等しい
  • 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
  • 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい

 

  • 相似条件
  • 3組の辺の比がすべて等しい
  • 2組の辺の比が等しく、その間の角が等しい
  • 2組の各がそれぞれ等しい

 

 これらの証明条件を忘れる方、こう考えてみてはいかがでしょう?

まずは合同条件を、「三角形だから3つ、同じを探せばいい」と考えます。

  • 3組の辺=3ポイント
  • 2組の辺とその間の角=2+1=3ポイント
  • 1組の辺とその両端の角=1+2=3ポイント

 

表にまとめてみると…

 

合同
3 0 3
その間 2 1 3
両端 1 2 3

 

 こう考えて暗記しちゃってください。分かる、ではなく、見え方が変わるようにしておくと、見える化ができるようになってきます。

 ということは、相似条件も、「長さが等しい」から「辺の比が等しい」に変わるだけですが、比に変わることで…

  • 3組の辺の比=3つ
  • 2組の辺の比とその間の角=2+1=3ポイント
  • 2組の角が等しい=2ポイント

最後だけ、辺の比は問わなくなるので、注意してください。

 

表にまとめてみると….

 

相似
3 0 3
その間 2 1 3
0 2 2

 

こんな感じで、違いを比較してみましょう!

 

あ、覚えるときは片方ずつにするといいですよ!

 中学生に指導するときは、証明と見た瞬間、横にこの表をさらっと書かせて、見つけた条件ごと書かせています。そうすることで、辺2組なのか、辺1組なのか、落ち着いて分析できます。

 

 二つ図を並べる方法といっしょに、是非試してください♪

 

※ちなみに、小5でならう人もいるし、中2で習う人もいるし… 学校や塾によって違いますが、図形はできるだけシンプルに考えるツールとして、早めに身に着けてくださいね。高校の数学理解の根底になります。

「Y」は180°に注意!

 

 これはオマケっぽいものですが、2つの「Y(というよりy)」をイメージしてほしいな、と思います。

 

一つ目の「y」について…

 

 

 

このように、直線から枝分かれしてもう一本でていれば…

y°=180°- x°

になります。(ちょっと辺かもしれませんが、わざと「°」をつけています。)

意外と忘れがちなので、一応書いておくといいでしょう!

証明は省きますが、もう一つの「y」は…

 

この形、結構忘れがちです。

とりあえず覚えておけるといいかな?と思います。

 

足幅を比べて面積比を求めよう

 

 このように、足が一緒だという考えを覚えておくと、応用できる可能性が大きくなります。是非、マスターして欲しいところ。足を固定する、慣れていないなら書き出す!ということを、しっかりクセにしておきましょう(ベクトルでは実は凄く使います!)