連立不等式の解き方を7枚の画像で図解!共通範囲の求め方から応用問題まで

この間の数学の授業で、連立不等式の解説を聞き逃しました(泣)

友達には「共通範囲を求めればいいだけだよ」とか言われたけど、さっぱりです。連立不等式の解き方や、数直線の書き方など、基礎知識から教えてください!

この記事では、こういった疑問に答えます。

 

  • 本日の授業テーマ
連立不等式の解き方を16枚の画像で図解!共通範囲の求め方から応用問題まで

 

  • 本日の授業内容

 

連立不等式は、食塩水問題などの文章問題を解く時に利用する、一次不等式(および二次不等式)の応用テクニックです。

本記事を読めば、たった10分のうちに「連立不等式 怖くねぇ!」状態になりますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

また、不等式の基礎知識については以下の記事でサクッと確認できます。

 

》参考:5秒で理解する不等式の性質まとめ|高校生が必ずつまづく基礎問題付き

 

この記事を書いたのは誰?

この記事を書いている私は、受験指導歴8年の現役塾講師です。

出身は岩手県で、立命館大学に進学・卒業した後、大手塾講師として200人以上の中高生の勉強相談に答えてきました。

連立不等式の解き方と共通範囲について|+数直線の書き方も解説

 

つまづく高校生が続出する「連立不等式」ですが、難しく考える必要はありません。

解き方はシンプルでして、やるべきことは2つだけです。

 

  • 連立不等式の解き方
    • 手順①:それぞれの不等式を1つずつ解く
    • 手順②:それぞれの共通範囲を求める

     

    本当にこれだけ。その他の難しいテクニックは必要ありません。

     

    ぎもん君
    こうしてみると、確かに簡単そう…
    だけど、じゃあなぜこんなにも苦戦してしまうんだろうか?

    てのひら先生
    それはおそらく「共通範囲」についての理解が足りていないからだね。

     

    共通範囲とは、各不等式を解いて求められたそれぞれの解(xの値の範囲)の、「共通部分」のことです。

     

    例えば次のような連立方程式があったとして、

    $$\left\{%
    \begin{array}{l}
    x≦1・・・①\\
    -5<x・・・②
    \end{array}
    \right.$$

     

    この連立不等式の解(①と②の共通範囲)は次の通り。

    $$-5<x≦1$$

     

    これを数直線に表すと、

     

    連立不等式を解く上で、「数直線」の概念はとても重要になります。

    実際に図を書くにしろ、頭でイメージするにしろ、複数の不等式の共通範囲を求めるときには必ず利用するからです。

     

    この記事を見ているあなたにも、”慣れるまでは”プリントの余白などに数直線を書きつつ、問題を解いていくことをおススメします。

     

    では最後に、数直線を書く際のルールをサクッとまとめます!

     

    • 数直線の書き方
      1. 範囲をわかりやすくするため、線の高さをずらす
      2. その数字を含まないときは◯、含むときは●
      3. 必要な分だけメモリを用意する

       

       

      さて、次章はいよいよ実践編。

      連立不等式の練習問題を3問ほど解きつつ、連立不等式の解き方をマスターしましょう。

       

      連立不等式の練習問題で基礎固め!解き方の解説つき

       

      ではでは、さっそく連立不等式の基礎問題を解いていきましょう。

      今回用意した問題はこちら。

       

      1. $\left\{%
        \begin{array}{l}
        x-3>4x+1\\
        4(x+1)<2x+1
        \end{array}
        \right.$ を解け
      2. $\left\{%
        \begin{array}{l}
        5x+1≦8(x+2)\\
        2x-3<1-(x-5)
        \end{array}
        \right.$ を解け
      3. $\left\{%
        \begin{array}{l}
        2x+3>x+2\\
        3x>4x+2
        \end{array}
        \right.$ を解け

       

      間違わずに解ければ、連立不等式の基礎はバッチリですよ!

       

      》リターン:目次に戻る

      》スキップ:応用問題を解く

      その①|連立不等式の練習問題

      $\left\{%
      \begin{array}{l}
      x-3>4x+1\\
      4(x+1)<2x+1
      \end{array}
      \right.$ を解け
      答え|$x<-\dfrac{3}{2}$

       

      $$\left\{%
      \begin{array}{l}
      x-3>4x+1・・・Ⓐ\\
      4(x+1)<2x+1・・・Ⓑ
      \end{array}
      \right.$$

       

      Ⓐより、

      $$-3>3x+1$$

      $$-4>3x$$

      $$x<-\dfrac{4}{3}$$

       

      Ⓑより、

      $$4x+4<2x+1$$

      $$2x<-3$$

      $$x<-\dfrac{3}{2}$$

       

      ⒶⒷの解(xの値の範囲)を、数直線に表すと

       

      よって共通範囲は

      $$x<-\dfrac{3}{2}・・・(答え)$$

       

      その②|連立不等式の練習問題

      $\left\{%
      \begin{array}{l}
      5x+1≦8(x+2)\\
      2x-3<1-(x-5)
      \end{array}
      \right.$ を解け
      答え|$-5≦x<3$

       

      $$\left\{%
      \begin{array}{l}
      5x+1≦8(x+2)・・・Ⓐ\\
      2x-3<1-(x-5)・・・Ⓑ
      \end{array}
      \right.$$

       

      Ⓐより、

      $$5x+1≦8x+16$$

      $$-15≦3x$$

      $$-5≦x$$

       

      Ⓑより、

      $$2x-3<1-(x-5)$$

      $$2x-3<1-x+5$$

      $$3x<9$$

      $$x<3$$

       

      ⒶⒷの解(xの値の範囲)を、数直線に表すと

       

      よって共通範囲は

      $$-5≦x<3・・・(答え)$$

       

      その③|連立不等式の練習問題

      $\left\{%
      \begin{array}{l}
      2x+3>x+2\\
      3x>4x+2
      \end{array}
      \right.$ を解け
      答え|$なし/解なし$

       

      $$\left\{%
      \begin{array}{l}
      2x+3>x+2・・・Ⓐ\\
      3x>4x+2・・・Ⓑ
      \end{array}
      \right.$$

       

      Ⓐより

      $$2x-x>2-3$$

      $$x>-1$$

      $$-1<x$$

       

      Ⓑより

      $$3x-4x>2$$

      $$-x>2$$

      $$x<-2$$

       

      ⒶⒷの解(xの値の範囲)を、数直線に表すと

       

      よって共通範囲は

      $$なし/解なし・・・(答え)$$

       

      連立不等式の応用問題にチャレンジ!テストで頻出する良問3選

       

      連立不等式の基礎を固めた人は、応用問題にもチャレンジしてみましょう!

      今回用意した問題はこちら。

       

      1. $-2x+1<3x+4<2(3x-4)を解け$
      2. $\dfrac{4(1-x)}{3}<\dfrac{3(x-2)}{4}<\dfrac{2(1-x)}{5}を解け$
      3. 兄弟合わせて$52$本のペンを持っている。兄が弟に自分が持っているペンのちょうど$\dfrac{1}{3}$をあげてもまだ兄の方が多く、更に3本あげると弟の方が多くなる。兄が初めに持っていたペンの本数を求めよ。

       

      一番難しいのは、その③で紹介した文章問題。

      しかし、情報を整理しながら式を組み立てれば、解けない問題ではありません。

       

      連立不等式の基礎的な解き方を意識しつつ、落ち着いて、チャレンジをどうぞ。

       

      》リターン:目次に戻る

      その①|連立不等式の応用問題

      $-2x+1<3x+4<2(3x-4)を解け$
      答え|$4<x$

       

      「不等式が3つもある!?」

      と驚くかもしれませんが、解き方はカンタン。

       

      このような問題の場合、まずは真ん中を軸に不等式を2つに分け、連立不等式を作るところから始めます。

       

      $$\left\{%
      \begin{array}{l}
      -2x+1<3x+4・・・Ⓐ\\
      3x+4<2(3x-4)・・・Ⓑ
      \end{array}
      \right.$$

       

      あとは先ほどと同様に、ⒶⒷそれぞれの連立不等式を解き、共通範囲を求めるだけ。

       

      Ⓐより、

      $$-2x+1<3x+4$$

      $$1-4<3x+2x$$

      $$-3<5x$$

      $$-\dfrac{3}{5}<x$$

       

      Ⓑより、

      $$3x+4<6x-8$$

      $$4+8<6x-3x$$

      $$12<3x$$

      $$4<x$$

       

      ⒶⒷの解(xの値の範囲)を、数直線に表すと

       

      よって共通範囲は

      $$4<x・・・(答え)$$

       

      その②|連立不等式の応用問題

      $\dfrac{4(1-x)}{3}<\dfrac{3(x-2)}{4}<\dfrac{2(1-x)}{5}を解け$
      答え|$\dfrac{34}{25}<x<\dfrac{38}{23}$

       

      この問題も、解き方は先ほどと同じ。

      まずは、3つの式の真ん中を軸にして2つに分け、連立不等式を作ります。

       

      $$\left\{%
      \begin{array}{l}
      \dfrac{4(1-x)}{3}<\dfrac{3(x-2)}{4}・・・Ⓐ\\
      \dfrac{3(x-2)}{4}<\dfrac{2(1-x)}{5}・・・Ⓑ
      \end{array}
      \right.$$

       

      Ⓐより、

      $$\dfrac{4(1-x)}{3}<\dfrac{3(x-2)}{4}$$

      両辺に、各分母の最小公倍数である$12$を掛けて

      $$4(1-x)×4<3(x-2)×3$$

      $$16-16x<9x-18$$

      $$34<25x$$

      $$\dfrac{34}{25}<x$$

       

      Ⓑより、

      $$\dfrac{3(x-2)}{4}<\dfrac{2(1-x)}{5}$$

      各辺に、各分母の最小公倍数である$20$を掛けて

      $$15(x-2)<8(1-x)$$

      $$15x-30<8-8x$$

      $$23x<38$$

      $$x<\dfrac{38}{23}$$

       

      ⒶⒷの解(xの値の範囲)を、数直線に表すと

       

      よって共通範囲は

      $$\dfrac{34}{25}<x<\dfrac{38}{23}・・・(答え)$$

       

      その③|連立不等式の応用問題

      兄弟合わせて$52$本のペンを持っている。兄が弟に自分が持っているペンのちょうど$\dfrac{1}{3}$をあげてもまだ兄の方が多く、更に3本あげると弟の方が多くなる。兄が初めに持っていたペンの本数を求めよ。
      【答え】 42本

       

      兄が初めに持っていた本数を $x$ 本とすると、弟は $52-x$ 本持っていることになる。

       

      次に、兄が弟に自分が持っているペンの $\dfrac{1}{3}$ をあげても、まだ兄の方が多いことから、次の式が成立する。

      $$(52-x)+\dfrac{x}{3}<x-\dfrac{x}{3}・・・Ⓐ$$

      $$弟の本数 + 貰った本数 < 兄の本数 – あげた本数$$

       

      続いて、更に3本あげると弟の方が多くなることから、次の式が成立する。

      $$(52-x)+\dfrac{x}{3}+3<x-\dfrac{x}{3}-3・・・Ⓑ$$

       

      ⒶとⒷを連立方程式としてそれぞれ解くと

      $$\left\{%
      \begin{array}{l}
      (52-x)+\dfrac{x}{3}<x-\dfrac{x}{3}・・・Ⓐ\\
      (52-x)+\dfrac{x}{3}+3<x-\dfrac{x}{3}-3・・・Ⓑ
      \end{array}
      \right.$$

       

      ーⒶより、

      $$52<2(x-\dfrac{x}{3})$$

      $$26<\dfrac{2x}{3}$$

      $$39<x$$

       

      ―Ⓑより、

      $$52+6>2(x-\dfrac{x}{3})$$

      $$29>\dfrac{2x}{3}$$

      $$x<43.5$$

       

      ⒶとⒷより、xの値は $39<x<43.5$ を満たす整数であるから、

      $40,$ $41,$ $42$

       

      この中で、ぴったり $\dfrac{1}{3}$ に分けて(弟に)あげられるものは

      $$42 だけである・・・(答え)$$

       

      連立不等式の解き方まとめ

       

      以上で、「連立不等式の解き方」についての解説は終了です。

       

      連立不等式を攻略するコツは、なんといっても数直線。

      常に数字や文字の大小関係を意識しつつ、正確に共通範囲を導き出せるようにしましょうね。

       

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