ネットワーク通信の歴史と、インターネットの仕組みについて

 

今回のテーマは「ネットワーク通信の歴史」だ。

今日、当たり前のように利用しているインターネットおよびそれを使用したサービスは、一体どのような仕組みで成り立っているのだろうか?

 

ネットワーク通信の歴史を振り返りながら、インターネットの仕組みの概観についてまとめる。

電気通信の始まりは「モールス通信」

電気通信の始まりとされているのは、1837年にサミュエル・フィンレイ・ブリース・モールスによって行われた電信実験とされている。

サミュエル・モールスは2地点間に電線を張り、そこを流れる電流を断続させることで「短(トン)」「長(ツー)」という2種類の信号を表現し、それらを組み合わせることで英数字を表現した。

これがいわゆる、「モールス通信」である。

モールス通信はその後、電報などの文字通信、遠洋航海の船舶間通信、船舶-陸上間通信などで活躍したが、1900年代以降のその他のデジタル通信技術の発達によって、次第に使われなくなった。今日では、一部の漁業無線やアマチュア無線などでしか使われていない。

音声を電流に変換する「電話」が誕生

モールス通信の次に現れた衝撃的な電気通信の発明と言えば、やはり「電話」だ。

1974年、発明者として知られるアレクサンダー・グラハム・ベルは、ひょんなことから「音波と同じ波形の電流を生成し、それをまた音に戻すことができるかもしれない」と思い立ち、トーマス・オーガスタス・ワトソンと共に、開発を進めた。

 

電話の実験に成功したのは1976年3月10日のことで、ベルが最初に発した言葉はこうだった。

ワトソン君、用事がある、ちょっと来てくれたまえ
(Mr. Watson! Come here. I want to see you!)

となりの部屋に設置した受信機の前で待機してたワトソンは、この音をしっかり聞き取ったという。

 

なお、デジタル通信技術が発達した現在でも、2地点間を電気的に接続してアナログ信号(電流、電圧など)で音声を伝える、という根本的な電話の仕組みは変わっていない。

利便性の問題点

電話の最大の長所は、離れた場所にも音声を正確に伝えられることにある。

最初の電話実験が成功した後、それを自宅に持ち込んだベルは次の日の夜、実験室のあるブラントフォードから自宅まで約6キロ間に即席の電話線を引き、見物人を集めて通話して見せたという。

 

しかし、電話したいすべての相手の家まで”直接電線を接続する”のは現実的ではない。

そこで登場するのが「電話局」である。

電話局の登場

電話局から各家庭までを電線でつなぎ、要求があった電話機(電線)を電話局で接続するという方式は現在でも使われている。

初期の電話局では、「電話交換手」と呼ばれる人が手作業でジャックを交換版に差して電話通信を接続していた。例えば「20番さん」が「35番さん」と電話をしたいと、電話交換手に伝えた場合、交換手は1本のケーブルの両端を交換盤の「20番」と「35番」の穴に差し込む。といった仕組だ。

その後は、電話機のパルス発信で通信先を区別することができるようになったため、電話交換手がいなくとも、相手の「電話番号」さえわかっていれば任意の相手と通信することができるようになった。

 

不特定多数の人間と電気通信を行えるという観点から言えば、電話こそが最初の「情報通信ネットワーク」だといっていい。

コンピューター通信の誕生

電話通信の次に現れた衝撃的な発明と言えば、コンピューター通信である。

実は初期のコンピューター通信も、おおよその通信の方法は電話通信と同じであった。

黎明期

黎明期には、コンピューター間に直接電線を張るか、電話局から専用回線を借りて通信していた。

後者はいわゆる「ダイアルアップ接続」といって、通信のたびに相手の電話番号をダイアルして接続する方法だ。この場合、通信相手が変わるたびに接続先を切り替える手間がかかるし、転送速度も遅く、接続中は電話が利用できない※など非常に不便なものだった。

 

ダイアルアップ接続の不便さから、コンピューター通信には、通信相手が変わっても接続先を切り替える必要がなく、通信回線も占有しない新たな方法が求められていた。

 

※回線をコンピューター通信の通信内容が占有してしまうため、電話通信を利用できなくなる。
余談だが、このような”特定の相手としか通信できない”コンピュータ通信のことを「パソコン通信」という。不特定多数の相手と通信できる「インターネット通信」と対比して使われることが多い。

パケット通信方式

ダイアルアップ接続の問題を解決したのが、パケット通信方式という方法である。

パケット通信方式では、1つのデータを細かく分割し分割したデータの1つ1つに通し番号宛先を付け加えて送信する。なお、分割されたデータの単位をパケットという。

受け取り手は、自分あてのパケットのみを取得し、通し番号順に揃えて結合することで元のデータを復元するのである。

 

パケット通信の優れている点は、送信する1つ1つのデータサイズが非常に小さい点である。

データサイズが小さいと、1つのデータが回線を占有する時間も短くなるため、各プログラムは回線の空いたタイミングを見つけて、複数のデータを送信しやすくなる。

このように、実際には順々にデータを送っているものの、ある程度の時間幅で見れば複数のデータが同時に通信できているように見えるのがパケット通信方式の特徴である。

 

パケット通信方式は、現在のインターネット通信の通信方式のデフォルトとして採用されている。

ネットワーク通信の歴史と、インターネット通信の仕組みについて|まとめ

モールス通信から始まり、電話通信、パソコン通信、インターネット通信と、その成り立ちと仕組についてサクッと解説した。

いかがだっただろうか?

 

本当ならば、インターネット通信について下記4点をもう少し深掘りしたかったのだが、記事が長くなりすぎるのでまた今度。

  • パケットはどのようにして、遠く離れたコンピュータへ届くのか?
  • IPアドレスの役割
  • ルータの役割
  • DNSの仕組みと役割

 

近いうちに記事化するので、楽しみにお待ちいただければ幸いだ。

 

(追記)

記事化したので、興味があれば見てほしい。